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少年部夏合宿2007レポート |
●少年部夏合宿(1日目)レポート
去る7月21日(土)、22日(日)に、福井市少年自然の家にて、少年部夏合宿が行われました。合宿の前日まで天候が悪く、合宿当日の空模様が心配されましたが、当日の朝、子どもたちが到着する頃には雨もやんで、スタッフ一同安堵しました。
受付と自然の家の入所式が終わると、さっそく第一部の稽古に入りました。まず始めは、普段の稽古と同じ、準備運動・基本稽古・移動稽古です。合宿初参加のうえに空手初心者の筆者は、子どもたちを指導するというよりは、子どもたちに交じって稽古していると言った方が正しかったと思います。子どもたちの方が合宿に慣れている様子だったので、具合が悪そうな子がいないかという点だけ気をつけて、あとは、他の先生や先輩がどのように指導されるのか見つつ稽古していました。普段はこのように大人数で稽古することはないので、たくさんの子どもたちの大きな気合を聞きながら、新鮮な気持ちで稽古を楽しむことが出来ました。
次に、5つのグループに分かれて、型の稽古を行いました。5つの型のうち、筆者が一応流れを覚えているのは平安Uと撃砕小だけだったのですが、聞いたことも無い十八に配置されてしまって、少し途方に暮れました。というわけで、結局型の稽古も、子どもに交じって、先生を見ながら普通に稽古してしまいました。それにしても、さすが、子供たちは頭が柔軟なのか、3度4度と型を繰り返していくうちに、1人2人と、ちゃんと型を覚えていきます。白帯の幼年部の子供たちもこの十八をやっていたのですが、先生の予想以上にきちんと動けていたようで、先生も驚いていらっしゃいました。最後までほとんど型を覚えられなかったのは、筆者くらいかもしれません。それでも、初めての型をやるのはとても楽しかったです。
さて、昼食のカレーを食べた後は、別室に移ってレクレーションを行いました。まずは、手で形を変えられる、風船と小麦粉を使ったマスコット作りです。講師に、福井市治水記念館の平井先生をお招きして、このマスコットの作り方を教えていただきました。なかなか個性的な先生で、大人も楽しんで参加することが出来ました。まして子供たちは言うまでもなく、みんな思い思いのマスコットを作り上げ、おおいに楽しんでいた様子でした。マスコット作りが終わると、引き続き平井先生が、気圧に関する科学実験を見せてくださいました。ドラム缶の中の空気を抜いていったらどうなるか―という実験では、ドラム缶から抜いた空気を大きな風船に移していったので、どんどん大きく膨らんでいく風船に、子供たちの多くが興奮し、絶叫している子もいました。また、個人的には、膨らんでいく風船を持つ役に指名された男の子の、素晴らしい表情が忘れられません。子供たちがこのような素直な反応をしてくれると、大人として私も嬉しく、また微笑ましく思いました。
さて、レクレーションの後は、第二部の稽古です。第二部では、基本稽古の後、まず学年ごとに分かれてスパーリングをしました。筆者も初心者ながら、子供たちのスパーリングの相手をする先生方の末席に加えていただいたのですが、何せ合宿参加者の誰よりも初心者。子供たちの相手をするというよりも、子供たちの攻撃に耐えているという感じでした。それでも、白帯でも一応大人の意地がありますので、お腹に突きを入れられても声だけは出すまいと、必死でポーカーフェイスを装っていました。それにしても、子供でも力はとても強いですね…。筆者も、負けていられないと思います。
スパーリングの後は、第一部の稽古同様、5つのグループに分かれて型の稽古を再開しました。帯が上の子の中には、もうすっかり型を覚えてしまった子もいて、筆者はその子を見ながら型をやっているという体たらくでした。
合宿初日の稽古が全て終わり、夕食を食べた後は、肝試しと花火大会をしました。筆者は子供たちのインタビュー役を仰せつかっていたので、肝試しをする建物の入り口にスタンバイしていたのですが、肝試しから帰ってきた子の、「怖かったー!!」「全然怖くなかったよ!!」などの反応、また肝試しが恐くてできないという数人の子供たちを見ていて、なんて素直でいい子たちなんだろうと、そんな年寄りくさいことばかり思っていました。学級崩壊やいじめなどについてニュースで刷り込まれてきた筆者は、いまどきの子は、こんなに健康的な反応をしてくれないものだと頭から思い込んでいたのですが、全然、そんなことはないのですね。自分の偏見的な見方を反省した次第です。今の子供たちについて、私は教師ではないので実情はよく知りませんが、少なくとも、空手をやっている子はみんないい子なのではないか、と思ってしまうくらいでした。
そして、肝試しのあとは、初日最後の締めとして、みんなで花火をしました。筆者にとっては、今年初めてとなる花火でした。肉体年齢が還暦の筆者、初めての合宿で、実はへろへろになってきていたのですが、暗闇で花火の光に照らされた子供たちの表情を見ていたら、明日もがんばろうと思いました。
というわけで、このような流れで、合宿1日目は無事終了しました。
合宿1日目の総括的な感想を言うならば、子供たちの素直さや無邪気さが際立って印象に残った一日でした。また、このような大人数が参加する行事を取り仕切る先生方の段取りや気配りを思うと、頭が下がりました。そして、話が飛躍してしまうかもしれませんが、先生が、空手の稽古だけでなく、例えば子供たちの食事の作法や食事中の振る舞いについても、叱咤したり正しい作法を教えたりと、愛情深く接していらっしゃった点も、非常に印象的でした。空手を通して、空手そのものの技術だけでなく、礼儀作法や社会的マナーまで子供たちに伝えているのだと思うと、非常に行き届いたことだなあと感慨深く見ておりました。
私は『合宿のお手伝い』という、いわば子供たちのお世話役の名目で、この合宿に参加させていただいたのですが、逆に子供たちから、また先生方から、いろいろと学ばせていただいた合宿でした。みなさん、本当にどうもありがとうございました。押忍。
極真会館福井支部 新人空手家 |
●少年部夏合宿(2日目)レポート
翌7月22日(日)は午前5時に起床。指導員も参加少年部も眠い目をこすりながら少年自然の家玄関前に集合。夏合宿恒例の早朝稽古がはじまった。軽く準備運動をし、宿舎の下にある広場まで、まずはランニング。寝起きのわりに子供達は大変元気でほぼ全員が一挙に広場まで駆け下りて行った。大人たちが後から到着、整列。村中指導員の号令で基本稽古が始まった。みんなの元気な気合が早朝の山に響き渡りすがすがしく、大変気持ち良かった。
基本の後は、班別に型稽古に移った。合宿最後の稽古で全員が型を披露し、指導員の先生に採点してもらうというイベントがあるため、全員それに向けてやる気満々といった感じで型を繰り返していた。
早朝稽古が終わると8時の朝食までは自由時間。とは言え、その間に部屋の掃除と帰宅の準備を済ませないといけないので、指導員達は各部屋に行き布団、敷布のたたみ方のチェックなど大変忙しそうであった。
朝食。昨日の夕食あまり食べなかった子も早朝稽古から1時間後という事でお腹が空いたようで、全体に良く食べていた。特に味噌汁をおかわりする子が多く、大勢で食べる食事はまた、いつもと違ったおいしさだったのだと思う。
食事の後1時間休憩をし、体育館で合宿最後の稽古となった。
基本を早々に切り上げ、スパーリング中心の稽古に。体格や経験別での組手稽古を繰り返した。昨日からの頑張りで幾分くたびれたのか、何人か休憩をとりながら行ったが、全員いつも以上に頑張り、気合が入っているのが印象的だった。
スパーの後全員休憩を挟んで、昨日から稽古してきた型の披露の時間となった。
班毎に指定された型を演じる。大人でも難しい種類の型を演じるため、指導員も前で一緒に行ったが、全員指導員に劣らず立派に演武していた。因みに型の種類は、平安そのU、撃砕小、十八、最破、突きの型。
一番上手に出来た子にちょっとしたご褒美を出すとの事で、みんな結果発表が気になっていたようだが、「発表は最後のバーベキューの時に」と言われ少し残念そうだった。
締めを行い、合宿での空手稽古は終了となった。
合宿最後の昼食はバーベキュー。早朝稽古をした場所まで移動し、全員で準備に掛かる。炭を運んで火を熾す、鉄板を用意する、材料を包丁で切る、食器やコップを運んで配る、とそれぞれが役割をこなし、無事食事にありついた。みんな自分で肉や野菜、ウインナーを焼いてもりもりと食べて満足そうである。途中で先ほど行った型演武の結果発表があり、5名が見事商品を獲得し拍手をもらっていた。僅差で2位になった子供達も少し残念そうではあったが、全員が選ばれた子を快く祝福していた。子供達はやきそばも食べて満腹になったようで、あちこちで遊びの時間になっていた。大人たちは残った分を黙々と食べ続けていた。
ひととおり、食事を終えて、今度は全員で後片付け。使用した食器やコップを回収する、鉄板を運び、きれいに洗い流す、炭の残りを所定の位置に運ぶ、使用した場所を箒できれいに掃除する、などみんな良く手伝ってくれて後片付けも順調に進み、ほぼ予定通り終了した。
最後に宿舎前に整列し、合宿の総隊長である梅田文久先生からねぎらいの言葉をいただき、師範から夏休みもちゃんと勉強と稽古をするよう檄を受け解散となった。
スタッフから参加賞をもらって帰る子供達は父兄の顔を見て安心したのもあってか大変良い表情をしていた。
少年部の合宿は大人にとっては大変な面もあるが、子供達に元気を分けてもらえるので、参加していてもすごく楽しい時間である。夏休みも始まったばかりなので、健康面や怪我に注意して道場へも元気に通ってきて欲しい。
極真会館福井支部 大島啓史 |
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少年合宿いろいろインタビュー |
問いかけ |
返答 |
●合宿最初の稽古前 |
今日の意気込みを教えてください。 |
意気込みって何? |
頑張るとか、楽しむとか。 |
えーと、肝試し面白そう。よくわからんけど。 |
空手のほうは? |
のほうはえっと、うーんなんやろ。わからん。 |
頑張ってください。 |
押忍。 |
●初日昼食にて |
カレーの感想は? |
めっちゃ辛い。 |
めちゃくちゃ辛いです。 |
うまいです。 |
ちょっと口に合わない。 |
すごく甘い。うそつけ! |
すごく辛い。 |
すごく苦い。うそつけ! |
すごく甘い!うそつき。 |
おかわりは? |
もういやや。 |
●レクレーションにて |
何作ってんの。 |
魚。 |
魚かぁ、いま顔作ってるの? |
うん。 |
何作ってるんですか。 |
うーんと、金魚作ろうと。 |
金魚?破れたの? |
うん。 |
何作ったの? |
お人形。 |
お人形かぁ、上手くできましたか。 |
はい。 |
楽しかった? |
楽しかった。 |
何作ったの? |
知らん。 |
知らん? |
ふふふ、ねずみ。 |
ねずみ?でもさかなっぽいよ。 |
ねずみ! |
そう、耳はどこ? |
無い! |
うまくできたなー。 |
カレイ。 |
カレイ?口右かぁ。よく知ってたね。 |
左ひらめに右かれい。 |
すごい。 |
食べるのがすき。 |
何作った? |
わからん。 |
うまくいった? |
うん。 |
●初日夕方の稽古後 |
今日の稽古の感想は? |
楽しかったです。 |
どんなところが、何が楽しかった? |
うーんとね、平安その2かな。 |
型平安その2やったの?上手にできましたか。 |
上手に出来ました。 |
●きもだめし |
どうだった? |
怖かったー。 |
何出た? |
しらん。 |
怖かった? |
怖かったよ。 |
どうだった。 |
普通だった。 |
普通だった? |
怖くなかった。 |
何がいましたか? |
ミイラっぽい奴。殴りました。 |
すごい。素晴らしい。 |
俺パンチした。 |
パンチした?死んでないかな? |
おばけだから死んでもいい。 |
何かいそうか? |
いるよ。いるよ。 |
こわかった? |
俺一番最初いって一人出てきて。殴りました。 |
何がいたの? |
人間がいた。面白かった。 |
びっくりした? |
逆に脅かす方がびっくりしてた。ぎゃーって逃げていった。こわかった。もう一回いきたい。幽霊出てきた。 |
どんなの? |
おばけのほうがおどろいてた。ぜんぜんこわくなかった。 |
肝試しどうでしたか? |
うーん、怖くて入れなかった。 |
えー、なんで入らんかったん。
入ればよかったのに。 |
えー、だってこわいんだもん。 |
入ったとこに何がいた? |
入ったばっかのとこに、おばけがこわーいの聞こえてた。 |
どんなの聞こえてた? |
てぃりるりーり〜。 |
つぎ入るよね? |
うーん入らない。 |
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国際空手道連盟極真会館 福井支部
(C) IKO Fukui All right resaved.
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