国際空手道連盟極真会館 福井支部 宮脇道場
第18回福井県空手道交流試合 レポート
 11月29日福井県立武道館にて第18回福井県空手道交流試合を開催した。
 今回は地元福井のほか、壮年の部で石川、岐阜から参加をいただき42名での開催となった。
 各クラスの決勝戦を見ていこう。
 小学2年の部では水出大翔と小田和輝が決勝に進出。身体の大きな小田が蹴りを中心に前に出て攻撃をする。小田の上段蹴りが何度も水出を襲うが水出はきっちりガードし間合いを詰めて突き蹴りを返す。本戦互角で延長戦となり、小田の攻撃数が少し減ってきた。水出は本戦と同じく小田の攻撃をうまく外しながら突きと蹴りにつなげていく。技の正確さと手数で水出が小田を凌ぎ見事に優勝した。
 小学3年の部、決勝は黒田理貴弥と尾崎幸哉の対戦となった。今年春の北信越少年大会の1回戦で一度戦っている両者。その時は黒田が勝っている。尾崎としては借りを返したいところ。尾崎は1回戦で接戦をものにし、春より確実に実力がついている事が窺える。黒田を相手に堂々と技を返していくが体格差が大きくバランスを崩されたところに上段を受けてしまい技あり、その後同じようにバランスを崩したところに技を受け残念ながら合わせ一本で敗退。黒田は春に続けて優勝を飾った。
 小学4年の部は市原一輝と廣谷悠真の決勝。廣谷は緒戦と違い動きに積極性が少ない。終始、後手に回るような感じで試合が展開していく。対する市原は緒戦で身体の大きな相手を体重判定で下し自信が出たのか突きから蹴りへとどんどん前に出て行く。市原が終始ペースを掴み優勝を勝ち取った。
 小学5年の部、宮川陽聖と手賀堅丈の対戦。宮川は前日まで体調を崩し本調子ではなかったとの事であるが、スピードで上回り手賀の手数を押さえ込んでいく。体格差を活かして前に出たい手賀だが、宮川の技の回転が良くコンビネーションを途中で止められてしまう。有効打数の差で宮川が手賀を抑えて優勝となった。
 小学6年の部は3名でのリーグ戦となった。高地就星が積極的に前に出ながら突きから上段へとつなげる組手を展開。上段の蹴りが冴え、合わせ一本勝ちで他の2名を抑え優勝した。
 新人戦は山内啓嗣と北野謙太郎が決勝進出。若くて体格の良い北野が有利かと思われたが、北野は大会前に事故で怪我をしており、脚をかばいながらの戦い。突きと下段で堅実に攻めて行く山内だが、北野は力で押し返し一進一退の攻防。互いに決定打はなく、延長戦までもつれた。延長でも差はつかず、規定の5kg以上の体重差により山内が苦しい戦いを制し優勝した。
 壮年の部は石川支部より参戦の中本洋路と戸田昌克の決勝となった。年齢的に若い中本有利かと思われたが、黒帯でキャリアの長い戸田は技でもスタミナでも中本を上回り、試合中終始攻撃の手を緩めることなく文句ない優勝となった。
 一般の部、山本明郎と森永泰崇の戦いは今大会最終戦に相応しい大熱戦となった。手足の長い山本は前蹴りで森永を突き離し距離をとった戦いに持ち込もうとする。森永は山本の蹴りをかいくぐり正拳突きの連打を叩き込む。山本も負けじと突き返すが突きでは森永が有利。それぞれの良い所が出て接戦状態が続く。本戦、延長戦とも全くの互角で勝負がつかず体重判定となる。しかし体重も有効差がなく、最後の延長戦に突入。両者渾身の力を振り絞り突きと蹴りを繰り出す。終盤、山本が長い手足で森永を突き放すように攻撃をまとめると、森永の出足が止まり、間合いを詰める事が出来ず守勢に、そのまま試合終了。山本が激戦を制し嬉しい優勝となった。
 今回は参加人数の関係もあり、全てのクラスを開催することは出来なかったが、開催されたクラスの試合内容は非常に優れたものであった。各クラス延長戦までもつれる試合が多く、以前と比較して格段に各選手のレベルが上がっている事が証明される内容であった。運営も非常にスムーズで大きな怪我も無く大変素晴らしい大会となった。
 運営に携わっていただいた関係者の皆様ありがとうございました。
 選手の皆さんはぜひ更なるレベルアップを図り次回も素晴らしい組手を披露していただきたいと思います。お疲れ様でした。
第18回福井県空手道交流試合 入賞者インタビュー 
@今の感想 A自己採点 B今後の目標
クラス 氏名 質問回答内容


2


優勝
水出大翔
選手
@3位や2位でなくて優勝出来てうれしい
A90点位
B全部の大会で優勝すること
準優勝
小田和輝
選手
@うれしいけど優勝できなくてちょっとくやしい
A100点 思い切りやれたから
B全部優勝するぞ
第三位
手賀諒菜
選手
@くやしい
A・・・・(答えず)
Bがんばります


3


優勝
黒田理貴弥
選手
@優勝出来てうれしい
A10点位(一本で)決めたかったから
B試合に出たら絶対勝つ
準優勝
尾崎 幸哉
選手
@優勝出来なくてくやしい
A80点位
Bもっと練習して試合で勝てるようにしたい


4


優勝
市原一輝
選手
@最初の試合で押しが多かったのでそこを直していきたい
A95点
B次も優勝を目指したい
準優勝
廣谷悠真
選手
@初めて組手で準優勝出来てうれしい
A80点
B後に下がらず、前に出るように心がけていきたい
第三位
前川祐摩
選手
@2回戦で負けてくやしい
A70点
B優勝を目指したい


5


優勝
宮川陽聖
選手
@組手では初めて優勝出来たのでかなり嬉しい
A80点
B一本勝ちを目指したい
準優勝
手賀堅丈
選手
@あまり満足がいかなかった
A40点
B福井県で優勝して県外でも優勝したい


6


優勝
高地就星
選手
@優勝出来て嬉しい
A70〜80点
B中学に上がっても続けるつもりなので、そこでも優勝を目指していきたい
※ここから設問が変わって今日の感想のみとなります。


優勝
山内啓嗣
選手
田中支部長や皆さんのお陰で勝てたので感謝しています。
まだまだ未熟な点があったのでこれからも精進致します。
準優勝
北野謙太郎
選手
足を怪我していたので思うように戦えなかった
スタミナ不足とガードの甘さを痛感したので
もっと稽古したいです。



優勝
戸田昌克
選手
いつも通りの動きが出来ました。
次は来年の国際親善試合を目指して稽古していきたい
準優勝
中本洋路
選手
決勝の相手の戸田選手とは師弟関係になるので
手の内を知っているのでとても疲れました



優勝
山本明郎
選手
緊張した。
2回戦以降は緊張も解けリラックスして試合出来た
3月の県大会目指して頑張りたいです。
準優勝
森永泰崇
選手
(山本明郎選手との試合を振り返って)
リーチのある選手をどう攻めれば良いのかが課題
県大会目指して頑張ります。



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